 「デイルマーク王国史」１〜４ ( No.1 ) |
- 日時： 2005/09/21 23:25
- 名前： ピピン
- 大変おもしろかったです。ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんのお話って、指輪の「旅の仲間」以上になかなか山場が来ないという印象を持っていました。（いったんスピードが出ると一気に加速して最後は目が回るほど速いけど）でも、このシリーズは割と早い時期に事件が発生してぐいぐいと引っ張っていきますので、いつもわくわくさせられました。不思議な能力を持っている主人公は各巻ごとに少年・少女・少年・少女とバランスよく配置され、それぞれの試練と成長が見事に描かれていました。１〜３巻のそれぞれの主人公たちは全く違う世界に生きているのに、どこか関連するものが随所に見え隠れしている。その伏線たちが４巻でジグソーパズルのピースのようにつなぎ合わされていくのを見るのは感動でした。思い切り広がったそれぞれの物語が一つに収束していく最後の最後まで息をつかせない展開は、本当にすばらしいですね。ジョーンズの徳間書店の作品も好きなのですが、創元推理文庫の作品はそれらよりもきりりと引き締まった（あるいはぴりりと香辛料の効いた）おもしろさがあります。
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ダイアナ・ウィン・ジョーンズ