 古王国記１〜３ ( No.1 ) |
- 日時： 2005/09/21 23:28
- 名前： ピピン
- サブリエルーライラエルーアブホーセン、この一連の作品もおもしろかったですね。その表紙の重々しさに（本自体も相当重い）ついつい後回しにしていました。読んでみると意外と楽に読めました。内容はかなりヘビィですが、表現が美しく読んでいて気持ちがいいものでした。実は同作家のセブンスタワーをあまり楽しめなかったこともあり、しかも少女が主人公・・というのは私にとってはのめり込みにくい傾向があるため、ちょっと不安でした。しかし読んでみると、実に行動的で逞しい少女たちが大活躍し（逆に一緒に出てくる少年たちはふにゃふにゃしていて「喝」を入れたくなりました）同行する動物たち（？）も魅力的で、テンポもよかったので、すばらしい旅をさせて頂きました。特に、この暑い夏に「ライラエル」の雪景色を読むのは快感でした。ネクロマンサーのベルのような重要アイテムもいい雰囲気を出していたと思います。ゲドの垣根のように、川と門が彼岸と此岸を区切っている冥界が何度も出てきます。一歩間違えるとホラーになりそうですが、抑えた表現で描き切っています。大変個人的なことですが虫が出てこないのは嬉しかったです。それにしても、セブンスタワーと同じ作者だとは思えないほどの違いなのですが、それは作品の違いなのでしょうか。それとも訳の違いなのでしょうか？
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ガース・ニクス